海外から日本市場に参入するなら、
縦型動画広告は避けて通れない|
データで見る2026年の日本市場
日本の広告費は2025年に8兆623億円。そのうちインターネットが初めて半分を超え、伸びの中心はSNS上の縦型動画広告に移っています。一方で日本は英語がほとんど通じず、独自の広告規制もある市場です。本記事では、日本への参入を検討する海外のマーケター向けに、広告費、縦型動画広告の市場規模、年代別のSNS利用率、購買への影響、広告規制を、官公庁の統計と各社の公式発表から整理します。
この記事のポイント
- 日本の広告費は2025年に8兆623億円。インターネット広告費が初めて全体の半分を超え(50.2%)、動画広告は初めて1兆円を超えた
- 縦型動画広告は2025年に2,049億円(前年比155.9%)。日本の広告市場の中で最も勢いよく伸びている区分で、2029年には5,648億円まで拡大する見通し
- TikTokの国内月間利用者は約4,950万人(2026年5月末)。YouTubeは13〜79歳の81.5%、Instagramは54.8%が利用している
- 日本の英語力は123か国中96位。日本の消費者の90%が「自国語で情報がある製品を選ぶ」と答えており、単なる翻訳ではなく、日本語で作ったクリエイティブが必要になる
日本は今も世界有数の市場だが、英語は通じない
人口減少が続く日本ですが、支出の大きさでは今も世界の上位にいます。
| 指標 | 数値 | 時点・出典 |
|---|---|---|
| 総広告費 | 8兆623億円 | 2025年の実績、前年比105.1%。電通「2025年 日本の広告費」 |
| 広告市場の世界順位 | 世界4位(505億ドル) | 2025年の予測値。WPP Media「This Year Next Year」 |
| アプリへの消費支出 | 世界3位 | Sensor Tower × Adjust「モバイルアプリトレンドレポート 2026:日本版」 |
| モバイルゲームのアプリ内課金収益 | 100億ドル超(1兆5,600億円) | 2026年7月までの12か月。アジアで2位。Sensor Tower「State of Japan Gaming 2026」 |
| BtoCのEC市場規模 | 26.1兆円 | 2024年、前年比+5.1%。経済産業省「電子商取引に関する市場調査」 |
| SNSの利用率 | 82.3% | インターネット利用者に占める割合(2025年)。総務省「通信利用動向調査」 |
インターネットの利用率は13〜59歳の各年代で96%を超え、そのうち8割以上がSNSを使っています(総務省「通信利用動向調査」2025年)。モバイルゲームでは、ダウンロード数が約5億8,500万件(前年比5.4%減)にとどまる一方、課金収益は100億ドルを超えてアジアで2位です(Sensor Tower)。1人あたりの支出が大きい市場だと言えます。
英語のままでは届かない
海外ブランドであることは、日本ではそれだけで有利にはなりません。日本語で、日本の消費者に向けて語る必要があります。
日本の広告費はインターネットが過半、伸びの中心は動画
出典:電通「2025年 日本の広告費」、CARTA HOLDINGSほか「インターネット広告媒体費 詳細分析」。動画広告はインターネット広告媒体費の内数。
電通「2025年 日本の広告費」によると、2025年の総広告費は8兆623億円(前年比105.1%)でした。そのうちインターネット広告費は4兆459億円(同110.8%)で、推定を始めた1996年以来初めて4兆円を超え、総広告費に占める割合も初めて半分を超えました(50.2%)。マスコミ四媒体(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)は2兆2,980億円(同98.4%)で、前年を下回っています。
| インターネット広告媒体費の内訳 | 2024年 | 2025年 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| インターネット広告媒体費 合計 | 2兆9,611億円 | 3兆3,093億円 | 111.8% |
| ビデオ(動画)広告 | 8,439億円 | 1兆275億円 | 121.8% |
| ソーシャル広告 | 1兆1,008億円 | 1兆3,067億円 | 118.7% |
| うち動画共有系 | 4,054億円 | 5,126億円 | 約126% |
出典:CARTA HOLDINGS・電通・電通デジタル・セプテーニ「インターネット広告媒体費 詳細分析」2025年版・2024年版。動画共有系の前年比は両年の数値からの計算値。
動画広告は初めて1兆円を超え、インターネット広告媒体費の3割強に。電通は需要を押し上げた要因として「SNS上の縦型動画広告」を挙げています。
縦型動画広告は、日本の広告市場で最も勢いよく伸びている
サイバーエージェントとデジタルインファクトの調査によると、2025年の縦型動画広告市場は2,049億円で、前年比155.9%でした。日本の広告市場の主な区分と伸び率を並べると、その勢いがよく分かります。
出典:電通「2025年 日本の広告費」、CARTA HOLDINGSほか「インターネット広告媒体費 詳細分析」、サイバーエージェント「2025年国内動画広告の市場調査」。出典ごとに集計方法が異なるため、金額ではなく伸び率のみを並べています。
出典:総務省 情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」令和2年度・令和7年度。5年間でInstagramは約1.5倍、TikTokは約2.5倍に伸びた一方、Facebookはほぼ横ばいです。
出典:サイバーエージェント/デジタルインファクト(2026年3月)。斜線は予測値。2029年はスマホ向け動画広告の42.5%を占める見通し。
- 2025年の国内動画広告市場は8,855億円(前年比122.2%)。2026年に1兆437億円と1兆円を超え、2029年には1兆6,336億円になる見通し
- そのうち約8割(7,053億円)がスマートフォン向けで、縦型動画広告はその29.1%を占める
- 縦型動画広告は2029年に5,648億円(2025年の約2.8倍)、スマートフォン向け動画広告の42.5%まで拡大する見通し
数値の見方:電通の「動画広告1兆275億円」とサイバーエージェントの「動画広告市場8,855億円」は、集計の範囲と方法が異なるため直接は比較できません。上の伸び率のグラフも、出典をまたいで伸び率だけを並べたものです。
日本の広告市場の中で、縦型動画広告ほど速く伸びている区分はありません。ここがこれからの主戦場です。
日本の生活時間は、縦型動画に移っている
TikTokの国内利用者は半年あまりで大きく増加
出典:TikTok発表(TikTokとTikTok Liteの重複を除く月間アクティブユーザー)。日本でTikTokに広告を出している企業は48万社超(2025年11月時点)。
年代別に見た主要サービスの利用率
| 媒体 | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| YouTube | 95.0 | 96.3 | 94.0 | 91.6 | 84.9 | 72.6 | 48.5 |
| 69.3 | 82.6 | 76.6 | 67.1 | 54.4 | 36.1 | 15.8 | |
| 14.3 | 23.4 | 37.4 | 38.9 | 33.1 | 22.6 | 12.5 | |
| TikTok | 67.9 | 61.5 | 44.7 | 42.6 | 32.2 | 21.2 | 11.1 |
出典:総務省 情報通信政策研究所「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2025年12月調査、13〜79歳)。YouTubeはショート以外の利用も含む。
YouTubeは70代を除く全年代で7割を超え、Instagramは20〜30代、TikTokは10〜20代で特に高く使われています。性別では、TikTokは女性41.7%・男性31.8%、Instagramは女性63.4%・男性46.2%と、どちらも女性の利用率が高くなっています。
出典:総務省 情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」各年度版。5年で約2.5倍。
インターネットの利用時間は、50代までテレビを上回る
出典:総務省 情報通信政策研究所 令和7年度調査。全年代平均はインターネット183.9分、テレビ156.1分。
インターネット上の行動で最も長いのは「動画投稿・共有サービスを見る」で、平日の全年代平均は54.5分、10代では127.2分にのぼります(総務省 令和7年度調査)。
YouTube ショートとInstagram リールも拡大している
高齢層にも広がっている
日本の65歳以上人口は3,624万人、総人口の29.6%で、比較可能な39か国の中で最も高い割合です(総務省統計局、2026年9月)。インターネット利用者のうちSNSを使う人の割合は、60代で78.3%、70代で67.9%、80歳以上でも54.3%に達しました(総務省「通信利用動向調査」2025年)。
縦型動画は若年層だけのものではありません。10代から60代以上まで、日本人の可処分時間はSNS上の動画に移っています。
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日本向けの縦型動画を、グローバルチームと
企画・日本語台本・日本人演者・撮影・テロップ編集まで社内で一貫して制作します。日本語・英語・韓国語・中国語で対応し、1本50,000円〜(海外案件は個別見積)、最短5営業日で納品します。
料金と進め方を見る →縦型動画は「見る」から「買う」までつながる
出典:TikTok「日本における社会経済インパクトレポート」第3回(2026年6月)・第2回(2025年6月、マクロミル調査)。名目GDPへの貢献は6,800億円と推計されています。
2025年6月30日には日本でTikTok Shopが始まり、動画からそのまま購入できる導線も整いつつあります。YouTubeについても、Googleの調査で61%が「YouTubeは何を買うかを決める助けになる」と答えています(2024年10月発表)。
日本の縦型動画には、日本のルールがある
縦型動画で成果を出すには、日本の広告規制を踏まえることが前提になります。特に海外企業が見落としやすいのが、2023年10月1日に施行されたステルスマーケティング規制です。
| 規制 | 主な内容 | 縦型動画で影響しやすい表現 |
|---|---|---|
| ステルスマーケティング規制 | 景品表示法に基づく告示。広告であることを消費者が判別しにくい表示を禁止。責任を負うのは広告主 | 広告であることを示さないインフルエンサー投稿・口コミ風の動画 |
| 景品表示法 | 実際より著しく優れている・有利であると誤認させる表示を禁止 | 根拠のない「No.1」「最安」、条件を隠した「無料」 |
| 薬機法 | 化粧品・健康食品などで、認められた範囲を超える効能の表現を禁止 | 「シミが消える」「飲むだけで痩せる」などの効果表現 |
消費者庁によると、2025年度(2025年4月〜2026年3月)はステルスマーケティング規制に基づく処理が11件(確約計画の認定4件、指導7件)ありました。景品表示法全体では、措置命令13件、課徴金納付命令10件(計3億3,940万円)が出ています。
UGC風の縦型動画は日本でも効果の高い手法ですが、広告であることを示さない作りは規制に触れます。日本向けの台本は、規制を踏まえて最初から日本語で設計する必要があります。
海外マーケターが取るべき5つの打ち手
1. 予算配分の起点を縦型動画に置く
日本の広告費の伸びは、インターネットの中でも動画、さらにその中の縦型動画に集中しています。テレビや横型の動画を主軸に計画し、縦型動画を後から足すのではなく、縦型動画を起点に組み立てるほうが日本の実態に合います。
縦型動画には、当たったときの爆発力があります。視聴者による共有や、各媒体のおすすめ欄への掲載をきっかけに広告の配信量を超えて広がり、オーガニックの再生やブランド名での検索まで生まれます。私たちが日本で運用してきた中でも、オーガニックを含めた実質的なCPI・CPAを大きく下げているのは、縦型動画をうまく攻略した事業者です。
2. ターゲットの年代で媒体を選ぶ
| 主なターゲット | 優先したい媒体(利用率からの目安) |
|---|---|
| 10代 | YouTube(95.0%)・Instagram(69.3%)・TikTok(67.9%)をほぼ同列で |
| 20〜30代 | YouTube・Instagram(20代82.6%)を軸に、TikTok(20代61.5%)を併用 |
| 40〜50代 | YouTube(9割前後)が軸。Instagram・TikTokは女性向け商材で優先度が上がる |
| 60代以上 | YouTube(60代72.6%)が中心。TikTokも60代で21.2%と無視できない |
利用率は総務省 令和7年度調査。媒体の選び方は、商材と目標指標によって変わります。
3. 翻訳ではなく、日本語で作る
英語がほとんど通じず、自国語の情報を重視する市場です。本国の広告に字幕をつけるだけでなく、日本の視聴者に向けて企画・台本・演者・テロップを作り直すことで、冒頭の数秒で離脱されにくくなります。具体的な進め方は日本向け縦型動画広告のローカライズ実務ガイドで解説しています。
4. 本数を作り、データで勝ち型を絞り込む
どの訴求・どの冒頭が日本で当たるかは、配信してみないと分かりません。最初から複数のパターンを用意し、配信データを見ながら勝ち型を絞り込み、派生パターンを作り続ける体制が成果を左右します。
5. 規制と媒体審査を前提に台本を書く
ステルスマーケティング規制・景品表示法・薬機法に加えて、各媒体の広告審査も厳しく運用されています。規制に触れる表現は審査を通らず、配信の機会そのものを失います。台本の段階で表現と注釈を確認しておくことが、結果的に最短の道になります。
まとめ
日本は総広告費8兆623億円、アプリへの消費支出で世界3位の大きな市場です。その広告費はインターネットが半分を超え、伸びの中心は動画、さらにSNS上の縦型動画に移っています。TikTokの国内利用者は約4,950万人に達し、YouTubeとInstagramを含めた縦型動画は、10代から60代以上まで日常的に見られています。
一方で、日本は英語がほとんど通じず、自国語の情報を重視し、独自の広告規制もある市場です。日本で顧客を獲得したい海外のマーケターにとって、縦型動画広告を日本向けに作り込むことは、選択肢の一つではなく出発点です。
ZVAは、日本と海外(米国・中国・韓国・トルコ)で縦型動画を制作・配信してきたグローバルチームです。日本の広告・マーケティングに精通したメンバーが日本語・英語・韓国語・中国語で対応し、請求は日本円、海外からの国際送金にも対応しています。日本市場での最初のテスト配信から、まずはご相談ください。
参考資料・出典
- 電通「2025年 日本の広告費」(2026年3月5日)
- CARTA HOLDINGS・電通・電通デジタル・セプテーニ「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」(2026年3月5日)
- 同 2024年版(2025年3月12日)
- サイバーエージェント「2025年国内動画広告の市場調査」(2026年3月9日)
- Web担当者Forum「動画広告が2026年に1兆円突破へ。スマホ広告の3割を「縦型」が占める急成長【サイバーエージェント調べ】」(2026年3月13日)
- WPP Media「This Year Next Year」2025年中間予測(2025年6月10日)
- TikTokニュースルーム(2026年6月)日本における社会経済インパクトレポート 第3回
- TikTokニュースルーム(2025年6月)同 第2回
- TikTokニュースルーム(2025年11月27日)国内MAU 4,200万人超の発表
- TikTokニュースルーム(2025年6月30日)TikTok Shop 日本でのサービス開始の発表
- 総務省 情報通信政策研究所「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2026年6月26日)
- 総務省「令和7年 通信利用動向調査」(2026年5月29日)
- 総務省統計局 統計トピックス No.149(2026年9月)
- 経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」(2025年8月26日)
- Sensor Tower × Adjust「モバイルアプリトレンドレポート 2026:日本版」
- Sensor Tower「State of Japan Gaming 2026」(2026年9月)
- EF English Proficiency Index 2025 日本ファクトシート
- CSA Research「Can't Read, Won't Buy – B2C」(2020年7月7日)
- YouTube公式ブログ(2025年6月18日)ニール・モーハンのカンヌライオンズ基調講演
- Web担当者Forum(2024年10月30日)YouTube Brandcast Japan 2024に関する記事
- DIME(2025年10月)Meta日本法人のラウンドテーブルに関する記事
- 消費者庁 ステルスマーケティング規制のページ
- 消費者庁 令和7年度の景品表示法の運用状況(2026年5月28日公表)
数値は各出典の公表時点のものです(2026年10月確認)。各社の利用者数は各社の発表値で、集計方法は社ごとに異なります。電通とサイバーエージェントの動画広告の数値は集計範囲が異なるため、直接比較できません。運用に関する記述のうち出典のないものは、株式会社ZVAの運用経験に基づくものです。