海外企業向け 公開 2026.10.20

海外から日本市場に参入するなら、
縦型動画広告は避けて通れない|
データで見る2026年の日本市場

日本の広告費は2025年に8兆623億円。そのうちインターネットが初めて半分を超え、伸びの中心はSNS上の縦型動画広告に移っています。一方で日本は英語がほとんど通じず、独自の広告規制もある市場です。本記事では、日本への参入を検討する海外のマーケター向けに、広告費、縦型動画広告の市場規模、年代別のSNS利用率、購買への影響、広告規制を、官公庁の統計と各社の公式発表から整理します。

この記事のポイント

  • 日本の広告費は2025年に8兆623億円。インターネット広告費が初めて全体の半分を超え(50.2%)、動画広告は初めて1兆円を超えた
  • 縦型動画広告は2025年に2,049億円(前年比155.9%)。日本の広告市場の中で最も勢いよく伸びている区分で、2029年には5,648億円まで拡大する見通し
  • TikTokの国内月間利用者は約4,950万人(2026年5月末)。YouTubeは13〜79歳の81.5%、Instagramは54.8%が利用している
  • 日本の英語力は123か国中96位。日本の消費者の90%が「自国語で情報がある製品を選ぶ」と答えており、単なる翻訳ではなく、日本語で作ったクリエイティブが必要になる
8兆623億円
日本の総広告費(2025年)
電通「日本の広告費」
50.2%
そのうちインターネット広告費の割合
電通「日本の広告費」
+55.9%
縦型動画広告市場の前年比伸び率
サイバーエージェント
約4,950万人
TikTokの国内月間利用者(2026年5月末)
TikTok公式

日本は今も世界有数の市場だが、英語は通じない

人口減少が続く日本ですが、支出の大きさでは今も世界の上位にいます。

指標数値時点・出典
総広告費8兆623億円2025年の実績、前年比105.1%。電通「2025年 日本の広告費」
広告市場の世界順位世界4位(505億ドル)2025年の予測値。WPP Media「This Year Next Year」
アプリへの消費支出世界3位Sensor Tower × Adjust「モバイルアプリトレンドレポート 2026:日本版」
モバイルゲームのアプリ内課金収益100億ドル超(1兆5,600億円)2026年7月までの12か月。アジアで2位。Sensor Tower「State of Japan Gaming 2026」
BtoCのEC市場規模26.1兆円2024年、前年比+5.1%。経済産業省「電子商取引に関する市場調査」
SNSの利用率82.3%インターネット利用者に占める割合(2025年)。総務省「通信利用動向調査」

インターネットの利用率は13〜59歳の各年代で96%を超え、そのうち8割以上がSNSを使っています(総務省「通信利用動向調査」2025年)。モバイルゲームでは、ダウンロード数が約5億8,500万件(前年比5.4%減)にとどまる一方、課金収益は100億ドルを超えてアジアで2位です(Sensor Tower)。1人あたりの支出が大きい市場だと言えます。

英語のままでは届かない

96位 / 123か国
日本の英語力(EF EPI 2025)。5段階の最下位帯「非常に低い」
90%
「自国語で情報がある類似製品を選ぶ」と答えた日本の回答者(CSA Research)
50%
「強いグローバルブランドが購入に影響する」と答えた日本の回答者。調査対象国で最も低い水準(同上)
POINT

海外ブランドであることは、日本ではそれだけで有利にはなりません。日本語で、日本の消費者に向けて語る必要があります。

日本の広告費はインターネットが過半、伸びの中心は動画

日本の広告費(2025年・億円)
インターネット40,459
マスコミ四媒体22,980
うち動画広告10,275

出典:電通「2025年 日本の広告費」、CARTA HOLDINGSほか「インターネット広告媒体費 詳細分析」。動画広告はインターネット広告媒体費の内数。

電通「2025年 日本の広告費」によると、2025年の総広告費は8兆623億円(前年比105.1%)でした。そのうちインターネット広告費は4兆459億円(同110.8%)で、推定を始めた1996年以来初めて4兆円を超え、総広告費に占める割合も初めて半分を超えました(50.2%)。マスコミ四媒体(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)は2兆2,980億円(同98.4%)で、前年を下回っています。

インターネット広告媒体費の内訳2024年2025年前年比
インターネット広告媒体費 合計2兆9,611億円3兆3,093億円111.8%
ビデオ(動画)広告8,439億円1兆275億円121.8%
ソーシャル広告1兆1,008億円1兆3,067億円118.7%
うち動画共有系4,054億円5,126億円約126%

出典:CARTA HOLDINGS・電通・電通デジタル・セプテーニ「インターネット広告媒体費 詳細分析」2025年版・2024年版。動画共有系の前年比は両年の数値からの計算値。

POINT

動画広告は初めて1兆円を超え、インターネット広告媒体費の3割強に。電通は需要を押し上げた要因として「SNS上の縦型動画広告」を挙げています。

縦型動画広告は、日本の広告市場で最も勢いよく伸びている

サイバーエージェントとデジタルインファクトの調査によると、2025年の縦型動画広告市場は2,049億円で、前年比155.9%でした。日本の広告市場の主な区分と伸び率を並べると、その勢いがよく分かります。

2025年の前年比伸び率(日本の広告市場の主な区分)
マスコミ四媒体-1.6%
総広告費+5.1%
インターネット広告費+10.8%
ソーシャル広告+18.7%
動画広告(電通区分)+21.8%
スマホ向け動画広告+22.7%
コネクテッドTV広告+27.0%
縦型動画広告+55.9%

出典:電通「2025年 日本の広告費」、CARTA HOLDINGSほか「インターネット広告媒体費 詳細分析」、サイバーエージェント「2025年国内動画広告の市場調査」。出典ごとに集計方法が異なるため、金額ではなく伸び率のみを並べています。

主要サービスの利用率の推移(13〜79歳)
YouTube
202077.0%
202581.5%
Instagram
202036.1%
202554.8%
TikTok
202014.9%
202536.7%
Facebook
202028.0%
202527.0%

出典:総務省 情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」令和2年度・令和7年度。5年間でInstagramは約1.5倍、TikTokは約2.5倍に伸びた一方、Facebookはほぼ横ばいです。

縦型動画広告の市場規模と予測(億円)
2025年2,049
2026年(予測)2,771
2029年(予測)5,648

出典:サイバーエージェント/デジタルインファクト(2026年3月)。斜線は予測値。2029年はスマホ向け動画広告の42.5%を占める見通し。

  • 2025年の国内動画広告市場は8,855億円(前年比122.2%)。2026年に1兆437億円と1兆円を超え、2029年には1兆6,336億円になる見通し
  • そのうち約8割(7,053億円)がスマートフォン向けで、縦型動画広告はその29.1%を占める
  • 縦型動画広告は2029年に5,648億円(2025年の約2.8倍)、スマートフォン向け動画広告の42.5%まで拡大する見通し

数値の見方:電通の「動画広告1兆275億円」とサイバーエージェントの「動画広告市場8,855億円」は、集計の範囲と方法が異なるため直接は比較できません。上の伸び率のグラフも、出典をまたいで伸び率だけを並べたものです。

POINT

日本の広告市場の中で、縦型動画広告ほど速く伸びている区分はありません。ここがこれからの主戦場です。

日本の生活時間は、縦型動画に移っている

TikTokの国内利用者は半年あまりで大きく増加

2025年11月発表
4,200万人超
→
2026年5月末
約4,950万人

出典:TikTok発表(TikTokとTikTok Liteの重複を除く月間アクティブユーザー)。日本でTikTokに広告を出している企業は48万社超(2025年11月時点)。

年代別に見た主要サービスの利用率

媒体10代20代30代40代50代60代70代
YouTube95.096.394.091.684.972.648.5
Instagram69.382.676.667.154.436.115.8
Facebook14.323.437.438.933.122.612.5
TikTok67.961.544.742.632.221.211.1
低い高い(利用率 %)

出典:総務省 情報通信政策研究所「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2025年12月調査、13〜79歳)。YouTubeはショート以外の利用も含む。

YouTubeは70代を除く全年代で7割を超え、Instagramは20〜30代、TikTokは10〜20代で特に高く使われています。性別では、TikTokは女性41.7%・男性31.8%、Instagramは女性63.4%・男性46.2%と、どちらも女性の利用率が高くなっています。

TikTokの利用率の推移(13〜79歳)
2020年14.9%
2021年21.6%
2022年24.5%
2023年27.8%
2024年33.2%
2025年36.7%

出典:総務省 情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」各年度版。5年で約2.5倍。

インターネットの利用時間は、50代までテレビを上回る

平日1日あたりの利用時間:インターネット vs テレビ(リアルタイム)
10代
ネット228分
テレビ43分
20代
ネット267分
テレビ46分
30代
ネット226分
テレビ78分
40代
ネット229分
テレビ112分
50代
ネット158分
テレビ153分
60代
ネット140分
テレビ249分
70代
ネット94分
テレビ314分

出典:総務省 情報通信政策研究所 令和7年度調査。全年代平均はインターネット183.9分、テレビ156.1分。

インターネット上の行動で最も長いのは「動画投稿・共有サービスを見る」で、平日の全年代平均は54.5分、10代では127.2分にのぼります(総務省 令和7年度調査)。

YouTube ショートとInstagram リールも拡大している

2,000億回/日
YouTube ショートの1日あたり視聴回数(世界平均)。YouTube CEO、2025年6月
62%
日本の13〜54歳のYouTube ショート月間利用率。ショート動画サービスで最も高い(Google調査、2024年10月)
50%超
Instagramの視聴時間に占めるリールの割合(Meta日本法人、2025年10月)

高齢層にも広がっている

日本の65歳以上人口は3,624万人、総人口の29.6%で、比較可能な39か国の中で最も高い割合です(総務省統計局、2026年9月)。インターネット利用者のうちSNSを使う人の割合は、60代で78.3%、70代で67.9%、80歳以上でも54.3%に達しました(総務省「通信利用動向調査」2025年)。

POINT

縦型動画は若年層だけのものではありません。10代から60代以上まで、日本人の可処分時間はSNS上の動画に移っています。

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縦型動画は「見る」から「買う」までつながる

3,468億円
TikTokをきっかけにした消費額の推計(2025年、前年比+46%)
33.9%
TikTokを見て商品・サービスを購入した利用者(2024年データ)
61.5%
ほぼ毎日TikTokを見る利用者(同上)
58.6%
TikTokをきっかけに購入・来店などの行動をした利用者(同上)

出典:TikTok「日本における社会経済インパクトレポート」第3回(2026年6月)・第2回(2025年6月、マクロミル調査)。名目GDPへの貢献は6,800億円と推計されています。

2025年6月30日には日本でTikTok Shopが始まり、動画からそのまま購入できる導線も整いつつあります。YouTubeについても、Googleの調査で61%が「YouTubeは何を買うかを決める助けになる」と答えています(2024年10月発表)。

日本の縦型動画には、日本のルールがある

縦型動画で成果を出すには、日本の広告規制を踏まえることが前提になります。特に海外企業が見落としやすいのが、2023年10月1日に施行されたステルスマーケティング規制です。

規制主な内容縦型動画で影響しやすい表現
ステルスマーケティング規制景品表示法に基づく告示。広告であることを消費者が判別しにくい表示を禁止。責任を負うのは広告主広告であることを示さないインフルエンサー投稿・口コミ風の動画
景品表示法実際より著しく優れている・有利であると誤認させる表示を禁止根拠のない「No.1」「最安」、条件を隠した「無料」
薬機法化粧品・健康食品などで、認められた範囲を超える効能の表現を禁止「シミが消える」「飲むだけで痩せる」などの効果表現

消費者庁によると、2025年度(2025年4月〜2026年3月)はステルスマーケティング規制に基づく処理が11件(確約計画の認定4件、指導7件)ありました。景品表示法全体では、措置命令13件、課徴金納付命令10件(計3億3,940万円)が出ています。

POINT

UGC風の縦型動画は日本でも効果の高い手法ですが、広告であることを示さない作りは規制に触れます。日本向けの台本は、規制を踏まえて最初から日本語で設計する必要があります。

海外マーケターが取るべき5つの打ち手

01予算配分の起点を縦型動画に置く
02ターゲットの年代で媒体を選ぶ
03翻訳ではなく、日本語で作る
04本数を作り、データで勝ち型を絞る
05規制と媒体審査を前提に台本を書く

1. 予算配分の起点を縦型動画に置く

日本の広告費の伸びは、インターネットの中でも動画、さらにその中の縦型動画に集中しています。テレビや横型の動画を主軸に計画し、縦型動画を後から足すのではなく、縦型動画を起点に組み立てるほうが日本の実態に合います。

縦型動画には、当たったときの爆発力があります。視聴者による共有や、各媒体のおすすめ欄への掲載をきっかけに広告の配信量を超えて広がり、オーガニックの再生やブランド名での検索まで生まれます。私たちが日本で運用してきた中でも、オーガニックを含めた実質的なCPI・CPAを大きく下げているのは、縦型動画をうまく攻略した事業者です。

2. ターゲットの年代で媒体を選ぶ

主なターゲット優先したい媒体(利用率からの目安)
10代YouTube(95.0%)・Instagram(69.3%)・TikTok(67.9%)をほぼ同列で
20〜30代YouTube・Instagram(20代82.6%)を軸に、TikTok(20代61.5%)を併用
40〜50代YouTube(9割前後)が軸。Instagram・TikTokは女性向け商材で優先度が上がる
60代以上YouTube(60代72.6%)が中心。TikTokも60代で21.2%と無視できない

利用率は総務省 令和7年度調査。媒体の選び方は、商材と目標指標によって変わります。

3. 翻訳ではなく、日本語で作る

英語がほとんど通じず、自国語の情報を重視する市場です。本国の広告に字幕をつけるだけでなく、日本の視聴者に向けて企画・台本・演者・テロップを作り直すことで、冒頭の数秒で離脱されにくくなります。具体的な進め方は日本向け縦型動画広告のローカライズ実務ガイドで解説しています。

4. 本数を作り、データで勝ち型を絞り込む

どの訴求・どの冒頭が日本で当たるかは、配信してみないと分かりません。最初から複数のパターンを用意し、配信データを見ながら勝ち型を絞り込み、派生パターンを作り続ける体制が成果を左右します。

5. 規制と媒体審査を前提に台本を書く

ステルスマーケティング規制・景品表示法・薬機法に加えて、各媒体の広告審査も厳しく運用されています。規制に触れる表現は審査を通らず、配信の機会そのものを失います。台本の段階で表現と注釈を確認しておくことが、結果的に最短の道になります。

まとめ

日本は総広告費8兆623億円、アプリへの消費支出で世界3位の大きな市場です。その広告費はインターネットが半分を超え、伸びの中心は動画、さらにSNS上の縦型動画に移っています。TikTokの国内利用者は約4,950万人に達し、YouTubeとInstagramを含めた縦型動画は、10代から60代以上まで日常的に見られています。

一方で、日本は英語がほとんど通じず、自国語の情報を重視し、独自の広告規制もある市場です。日本で顧客を獲得したい海外のマーケターにとって、縦型動画広告を日本向けに作り込むことは、選択肢の一つではなく出発点です。

ZVAは、日本と海外(米国・中国・韓国・トルコ)で縦型動画を制作・配信してきたグローバルチームです。日本の広告・マーケティングに精通したメンバーが日本語・英語・韓国語・中国語で対応し、請求は日本円、海外からの国際送金にも対応しています。日本市場での最初のテスト配信から、まずはご相談ください。

参考資料・出典

数値は各出典の公表時点のものです(2026年10月確認)。各社の利用者数は各社の発表値で、集計方法は社ごとに異なります。電通とサイバーエージェントの動画広告の数値は集計範囲が異なるため、直接比較できません。運用に関する記述のうち出典のないものは、株式会社ZVAの運用経験に基づくものです。

よくある質問

日本の広告市場の規模はどのくらいですか?
電通によると、2025年の日本の総広告費は8兆623億円で、そのうちインターネット広告費が4兆459億円(50.2%)を占めます。WPP Mediaの2025年予測では、日本は505億ドルで世界4位の広告市場です。
日本の縦型動画広告の市場規模は?
サイバーエージェントの調査では、2025年の縦型動画広告市場は2,049億円(前年比155.9%)で、2029年には5,648億円に拡大すると予測されています。
日本でTikTokを使っている人は何人ですか?
TikTokの発表では、2026年5月末時点の国内月間アクティブユーザーは約4,950万人です(TikTokとTikTok Liteの重複を除く)。総務省の令和7年度調査では、13〜79歳のTikTok利用率は36.7%、10代では67.9%でした。
海外で使っている広告を日本語に翻訳して配信すればよいですか?
反応を確かめる最初の一歩にはなりますが、本格的に獲得を伸ばすには日本向けに作り直すことをおすすめします。日本は英語力ランキングで123か国中96位で、日本の消費者の90%が自国語で情報がある製品を選ぶと答えています(CSA Research)。日本の広告規制にも合わせる必要があります。

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※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の広告成果を保証するものではありません。広告規制に関する記述は法的助言ではありません。掲載の数値は各出典の公表値であり、最新の情報は各出典でご確認ください。