海外企業向け 公開 2026.10.20

日本でアプリ・ゲームのユーザーを獲得する方法|
TikTok・TikTok Ad Network(旧Pangle)・
計測ツールの実務とCPIの目安

日本のモバイルゲームのアプリ内課金収益は100億ドルを超え、アジアで2位です。ただし、本国と同じ設定・同じクリエイティブで配信しても、日本では思うようにCPIが下がらないことがよくあります。本記事では、日本と海外で縦型動画の制作と広告運用を担当してきたZVAが、日本でアプリ・ゲームのユーザーを獲得するための実務をまとめます。ジャンル別のCPIの目安、iPhoneの比率が高い日本ならではの計測の注意点、TikTokとTikTok Ad Network(旧Pangle)の使い分け、入札の進め方、計測ツールとの連携、成果を分けるクリエイティブの考え方までを扱います。

この記事のポイント

  • 日本のモバイルゲームの課金収益は100億ドル超でアジア2位。ダウンロード数より、1人あたりの課金額で稼ぐ市場
  • CPIの目安はゲーム300〜2,000円、マッチング1,000〜3,000円、エンタメ400〜1,000円、ポイ活200〜400円(ZVAの運用実績に基づく一例)
  • iPhoneは新規出荷の約半分、20代の約7割。iOSの計測はTikTok・Meta・Googleで影響の出方が違うため、媒体ごとの仕組みを踏まえて判断する
  • 入札はインストール → アプリ内行動(AEO) → 課金額(VBO)の順に進め、最後は日本向けクリエイティブの質と量で差がつく

日本は、アプリ・ゲームのユーザー獲得で外せない市場

100億ドル超
日本のモバイルゲームのアプリ内課金収益(2026年7月までの12か月)。アジアで2位
2倍超
韓国と比べた日本の課金収益
約4倍
台湾と比べた日本の課金収益

出典:Sensor Tower「State of Japan Gaming 2026」(2026年9月)

Sensor Towerの「State of Japan Gaming 2026」によると、2026年7月までの12か月間で、日本のモバイルゲームのアプリ内課金収益は100億ドル(約1兆5,600億円)を超え、中国のiOS市場に次いでアジアで2位でした。前年比では5.1%減ったものの、韓国の2倍超、台湾の約4倍の規模です。一方でダウンロード数は約5億8,500万件(前年比5.4%減)で、少ないインストールから大きな売上が生まれる市場だと言えます。

+9.4%
4Xストラテジーの課金収益の伸び。サブジャンルで最大(Sensor Tower)
+45.8%
ソート系パズルのダウンロードの伸び。最も伸びたサブジャンル(同上)
26億5,000万件
2025年の日本のアプリ全体のダウンロード数(Sensor Tower × Adjust)

ゲーム以外でも、2026年上半期のアプリのインストール数は前年同期比4%増えています。ゲームの継続率も、初日24%→26%、7日目9%→11%、30日目3%→4%と改善しました(Sensor Tower × Adjust「モバイルアプリトレンド2026:日本版」)。

POINT

日本は「インストール数より、1人あたりの課金額で稼ぐ」市場です。CPIだけでなく、課金やリテンションまで見て獲得を設計する必要があります。

日本のCPIの目安(ジャンル別)

ZVAが日本で運用してきた実績から、ジャンル別のCPIの目安をまとめます。

日本のジャンル別CPI(インストール単価)の目安
ゲーム300〜2,000円
マッチング・デーティング1,000〜3,000円
チャット・ショートドラマ等のエンタメ400〜1,000円
ポイ活アプリ200〜400円
01,0002,0003,000円

出典:ZVAの運用実績に基づく目安(2026年時点)。あくまで一例で、タイトル・目的・配信媒体・時期によって大きく変わります。クリエイティブや運用の条件によっては、この目安より安く獲得できることもあります。

ジャンルCPIの目安差が出るポイント
ゲーム300〜2,000円タイトルや目的で大きく変わる。ハイパーカジュアルは低め、課金型のRPGは高め
マッチング・デーティング1,000〜3,000円ターゲットの性別・年代と、審査の厳しい訴求表現の影響を受けやすい
チャット・ショートドラマ等のエンタメ400〜1,000円作品やキャラクターの見せ方で冒頭の視聴維持率が大きく変わる
ポイ活アプリ200〜400円「得をする」訴求との相性が良く、比較的低いCPIで獲得しやすい

CPIは目的とセットで見る:課金型のゲームでは、CPIが高くても課金ユーザーが多く取れていれば十分に回収できます。逆にCPIが安くても、課金やリテンションが伴わなければ赤字になります。後述する入札の考え方(AEO・VBO)とあわせて判断してください。

日本ならではの前提:iPhoneの利用者が多く、iOSの計測は媒体ごとに影響が違う

日本のiPhone比率:測り方で見え方が変わる
保有している端末44.6%
新規出荷台数51.6%
Web閲覧の比率60.5%
20代の保有端末約70%

出典:NTTドコモ モバイル社会研究所(2026年1月調査、15〜79歳)、MM総研(2025年度の出荷台数)、StatCounter Global Stats(2026年9月)。いずれもiPhone(iOS)の割合。

日本のiPhoneの比率は、何で測るかによって見え方が変わります。保有している端末ではiPhoneが44.6%とAndroidをやや下回りますが、新しく出荷される端末の約半分(51.6%)はiPhoneで、Web閲覧の比率では6割をiOSが占めます。年代差も大きく、20代では約7割がiPhoneです。若年層を狙うアプリほど、iPhoneでの計測が成果を左右します。

iPhoneの広告計測は、Appleのトラッキング許諾(ATT)と、プライバシーに配慮した計測の仕組み(SKAdNetwork、後継のAdAttributionKit)のルールに従います。ただし、その影響の出方は媒体ごとに違います。

媒体ほぼリアルタイムで見えるもの遅れて・まとめて届くもの
TikTok「iOSリアルタイム計測」を使うと、キャンペーン・広告グループ・広告の単位でほぼリアルタイムに成果が見え、目標単価やROASでの入札ができる(計測ツール側のデータ共有設定が必要)SKAdNetworkを使う専用キャンペーンは、成果の反映に最大72時間の遅れ。72時間待ってから評価することを推奨
Meta集計型のイベント計測(AEM)は「ほぼリアルタイム」で、欠けたデータは統計的に補完されるSKAdNetworkによる成果は最低24時間の遅れ。iOS 14以降の専用キャンペーンは任意になった
Google管理画面ではほぼリアルタイムの数値はなく、即時性の高いデータ(ICM)は計測ツール側の画面でのみ確認できる管理画面の成果は推計値が中心で、最大5日の遅れ。SKAdNetworkのレポートは30日ごとの確認を推奨。AdAttributionKitには未対応

出典:TikTok・Meta・Googleの各公式ヘルプ(2026年10月確認)。仕様は変更される場合があります。

Appleの仕組みでは、成果は初回起動から0〜2日、3〜7日、8〜35日の3つの期間に分けて返り、1回目は24〜48時間、2〜3回目は24〜144時間の遅れが入ります(Apple公式ドキュメント)。トラッキングを許諾するユーザーは世界全体で50%です(AppsFlyer、2025年4月)。

POINT

iPhoneの成果は、媒体によって「すぐ見える」ものと「遅れて粗く届く」ものが違います。媒体ごとの計測の仕組みを理解したうえで、計測ツールの数値とあわせて判断することが欠かせません。

TikTokとTikTok Ad Network(旧Pangle)の使い分け

日本でアプリのユーザーを獲得するとき、中心になるのがTikTokの広告です。TikTokのフィード(おすすめ)に出す広告と、TikTokの提携アプリに配信するTikTok Ad Network(旧TikTok Pangle)を使い分けます。

項目TikTok(フィード)TikTok Ad Network(旧Pangle)
配信先TikTokアプリのおすすめフィードなどTikTokと提携するゲーム・ツール系などのアプリ。世界で約40万アプリ、1日の到達規模は10億人超(TikTok公式、2026年9月)
主な広告形式縦型の動画広告(インフィード)インタースティシャル、リワード(動画視聴で報酬)、ネイティブ、バナー、アプリ起動時、アイコン
向いている用途訴求を伝えて「欲しい」と思わせる。勝ちクリエイティブを見つける場ゲーム好きのユーザーに広く届けて、インストールの量を伸ばす

TikTokの自動化キャンペーン「Smart+」のアプリ向けでは、iOSはTikTokとLemon8に、AndroidはTikTok・Lemon8・TikTok Ad Network(利用できる地域)に自動で配信されます。Smart+で価値(課金額)を最大化する入札が使えるのはAndroidのみです(TikTok公式ヘルプ、2026年8月)。

入札の考え方:インストール → アプリ内行動 → 課金額

STEP 1
インストール最適化
まずインストールを集め、勝ちクリエイティブと学習データを貯める
STEP 2
AEO(アプリ内行動)
課金・登録・レベル達成など、価値の高い行動を取りそうな人に寄せる
STEP 3
VBO(課金額)
長期の価値(LTV)が高い人に寄せる。課金や広告収益の金額データが必要

TikTokの公式ヘルプでは、AEOは「価値の高いアプリ内行動を取りそうなユーザーに最適化する」入札、VBOは「ユーザーの長期的な価値(LTV)を最大化する」入札と説明されています。VBOを使うには、アプリ内課金や広告収益の金額データをTikTokに送る必要があります。日本は1人あたりの課金額が大きい市場なので、データが貯まったら早めにAEO・VBOへ移ることが、ROAS(広告費の回収率)を上げる近道です。

ZVA の制作・運用サービス

アプリ・ゲームの日本向けクリエイティブと運用を、まとめて

日本向けの縦型動画の制作から、TikTok広告・Meta広告・Google広告の運用まで担当します。成果報酬型のプランもあります。

料金と進め方を見る →

計測ツール(AppsFlyer・Adjust)とTikTokの連携

日本でアプリ広告を運用する場合、計測ツール(MMP)とTikTokの連携が前提になります。主な設定項目を公式ヘルプからまとめます。

ツール連携方式押さえる点
AppsFlyerTikTok for Business の Advanced SRN連携(パートナーID:tiktokglobal_int)クリックとビュー(視聴)の両方で計測。TikTokはクリック後のインストール計測期間を7日にすることを推奨
AdjustTikTok For Business の SAN(自己申告型ネットワーク)連携TikTokのアプリIDと、Adjust SDK v4.0.0以降が必要

その他の計測ツールにも対応:ZVAはAppsFlyer・Adjustのほか、Airbridge・Branch・Kochava・Singular・Tenjinなど、主要な計測ツールとの連携にも対応しています。

連携前のチェック:計測したいアプリ内イベント(課金・登録・チュートリアル完了など)の名前と送信タイミングを、計測ツールとTikTokの両方で揃えておきます。ここがずれていると、AEO・VBOの最適化が正しく働きません。

成果を分けるのは、日本向けのクリエイティブ

入札や計測の設定は、どの会社でも大きな差はつきません。最後に成果を分けるのは、日本の視聴者に向けたクリエイティブの質と量です。

ZVAの事例改善前 → 改善後主な打ち手
海外のモバイルゲーム会社CPI $12 → $3.8
課金ROAS 翻訳版の12倍
翻訳版から、日本人演者による日本向けの新規制作(3本→12本)に切り替え
ユーティリティアプリCPI 1,500円 → 245円
月間インストール6倍以上
訴求軸の徹底分析と、高速なクリエイティブPDCA

日本向けクリエイティブの作り方は日本向け縦型動画広告のローカライズ実務ガイドで詳しく解説しています。

まとめ

日本は、ダウンロード数は伸び悩む一方で課金収益はアジア2位という、1人あたりの価値が高い市場です。CPIの目安はジャンルによって200円台から3,000円まで幅があり、iPhoneの比率の高さからAppleの計測ルールへの対応も欠かせません。TikTokとTikTok Ad Networkを使い分け、計測ツールと正しく連携したうえで、インストールからアプリ内行動、課金額へと入札を進めていくのが基本の流れです。

そして最後に成果を分けるのは、日本向けのクリエイティブです。ZVAは日本と海外(米国・中国・韓国・トルコ)で縦型動画を制作・配信してきたグローバルチームとして、日本向けの台本・撮影・編集から広告運用まで一貫して担当します。

参考資料・出典

数値は各出典の公表時点のものです(2026年10月確認)。CPIの目安と事例はZVAの運用実績に基づくもので、タイトル・目的・時期により変わります。各プラットフォームの仕様は変更される場合があるため、最新の公式ヘルプをご確認ください。

よくある質問

日本のモバイルゲームのCPIはどのくらいですか?
ZVAの運用実績では、ゲームのCPIは300〜2,000円が目安です。ハイパーカジュアルは低め、課金型のRPGなどは高めになり、タイトルや目的、配信媒体によって大きく変わります。
TikTokとTikTok Ad Network(旧Pangle)はどう使い分けますか?
TikTokのフィード広告は訴求を伝えて勝ちクリエイティブを見つける場、TikTok Ad Networkは提携アプリに広く配信してインストールの量を伸ばす場として使い分けるのが基本です。
日本のiPhoneの比率はどのくらいですか?
保有している端末ではiPhoneが44.6%、新規出荷台数では51.6%、Web閲覧の比率では60.5%です(2026年の各調査)。20代では約7割がiPhoneで、若年層ほどiPhoneの比率が高くなります。
iPhoneの広告計測は媒体によって違いますか?
違います。TikTokは「iOSリアルタイム計測」でほぼリアルタイムに成果を確認でき、Metaは集計型のイベント計測(AEM)がほぼリアルタイムです。Googleは管理画面の成果が推計値中心で、最大5日の遅れがあります。SKAdNetworkによる成果はどの媒体でも遅れて届きます。
計測ツールは何を使えばよいですか?
AppsFlyerやAdjustなど、TikTokと公式に連携している計測ツールを使います。AppsFlyerはAdvanced SRN、AdjustはSAN方式でTikTokと連携します。
クリエイティブの制作と広告運用をまとめて頼めますか?
はい。ZVAは日本向けの縦型動画の制作から、TikTok広告・Meta広告・Google広告の運用まで担当します。日本語・英語・韓国語・中国語で対応し、成果報酬型のプランもあります。

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※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の広告成果を保証するものではありません。掲載の数値は各出典の公表値、またはZVAの運用実績に基づく目安です。法令に関する記述は法的助言ではありません。