運用実務 公開 2026.09.04更新 2026.09.04

TikTok広告の標準イベント一覧|
設置コード・パラメータ対応表【2026年最新】

TikTok広告のコンバージョン計測で使う標準イベント18種類を、公式仕様に基づいて一覧化しました。イベント別の推奨パラメータ、パラメータのデータ型、ttq.trackの設置コード、Advanced Matchingの正規化ルール、Events APIと併用する際のevent_id重複排除まで、実装者がそのまま参照できる形でまとめています。

この記事のポイント

  • TikTok広告の標準イベントは18種類。カスタムイベントより最適化・オーディエンス作成の機能が充実している
  • 購入イベントの現行名は PurchaseCompletePaymentClickButton は現行の公式リストに存在しない
  • ROAS最適化には valuecurrency が必須。欠けると入札最適化が機能しない
  • PixelとEvents APIを併用するなら、両方に同じ event_id を渡して重複排除する
  • content_ids は単一IDを送る場合でも末尾のsが必要
標準イベント クイックリファレンス
標準イベント数
18種類
2026年9月時点
購入イベント名
Purchase
CompletePayment は現行外
ROASに必須
value / currency
通貨は ISO 4217
重複排除キー
event_id
Pixel と API で同値
重複排除の窓
48時間
API併用は5分経過後から
ハッシュ方式
SHA-256
小文字化・E.164正規化が前提

TikTokピクセルおよびEvents APIで共通して使える標準イベントの要点。詳細は本文の一覧表を参照してください。

標準イベントとカスタムイベントの違い

TikTokの標準イベントは、TikTokがあらかじめ名称を定義している18種類のイベントです。レポート、コンバージョン最適化、オーディエンス作成に利用でき、TikTokピクセルとEvents APIの両方で共通して使えます。

一方カスタムイベントは、標準イベントに当てはまらない独自の行動を任意の名称で計測する仕組みです。柔軟ですが、標準イベントほど最適化機能が充実していません。計測したい行動が標準イベントに存在するなら、必ず標準イベントを使ってください。名称を独自に決めてしまうと、後から入札最適化の対象イベントとして選べなくなります。

標準イベント一覧【18種類】

2026年9月時点の公式ドキュメントに基づく一覧です。発火タイミングは代表的な例で、実際の設置箇所は自社のコンバージョン定義に合わせて設計します。

イベント名発火タイミング推奨パラメータ主な用途
ViewContent商品詳細ページやLPなど特定ページの閲覧content_type / content_ids / quantity / description / currency / valueファネル上部の計測、リターゲティング母集団の形成
Searchサイト内検索の実行search_string検索意図の把握、需要のあるキーワードの発見
AddToWishlistお気に入り・ほしい物リストへの追加検討段階のユーザーの抽出
AddToCartカートへの商品追加content_type / content_ids / quantity / description / currency / valueECの中間コンバージョン。カート落ち分析の起点
InitiateCheckout決済フローの開始カート落ちの分析
AddPaymentInfo決済時の支払い情報の入力決済離脱の切り分け
Purchase購入の完了content_type / content_ids / quantity / description / currency / value最重要コンバージョン。ROAS最適化の基礎
CompleteRegistration会員登録の完了リード獲得の計測
SubmitFormフォームの送信問い合わせ・資料請求の計測
Contact電話・メール・フォームでの問い合わせ問い合わせ数の計測
Subscribeサブスクリプション・フォロー・購読の登録継続課金の計測
StartTrial無料トライアルの開始content_ids / currency / valueSaaS・アプリの試用計測
SubmitApplication申込の送信金融・不動産など申込型商材の計測
ApplicationApproval申込の承認審査通過を伴う商材の成果計測
Download資料・アプリなどのダウンロードダウンロード数の計測
Schedule予約・アポイントの確定来店・商談予約の計測
FindLocation店舗・拠点の検索来店意向の把握
CustomizeProduct商品のカスタマイズオーダーメイド商材の検討度の計測

実装時の注意:古いイベント名が広く出回っています

日本語の解説記事では購入イベントを CompletePayment、ボタンクリックを ClickButton と記載しているものが多く見られますが、現行の公式標準イベント一覧にこれらは掲載されていません。購入は Purchase を使います。既存の実装がある場合は、イベントマネージャーで実際に受信しているイベント名を確認してください。名称が公式リストと一致していないと、カスタムイベント扱いになり最適化の選択肢に現れません。

パラメータ一覧とデータ型

イベントと一緒に送る補足情報がパラメータです。何を送るかで、使える最適化の種類が変わります。

パラメータデータ型説明必須となる条件
content_typeStringproduct または product_group。sku_id を送るなら product、item_group_id を送るなら product_group動画ショッピング広告(VSA)で必須
contentsArray<Object>商品情報を持つオブジェクトの配列。複数商品を1イベントで送る場合に使うVSAで必須
content_idsString / Array商品・コンテンツの一意なID。カタログの sku_id / item_group_id と一致させるVSAで必須。末尾のsが必要
content_nameStringページまたは商品の名称任意
content_categoryStringページまたは商品の分類任意
priceNumber単品の価格ROAS・価値ベース最適化で必須
valueNumber注文全体の合計金額ROAS・価値ベース最適化で必須
quantityNumber点数任意
currencyStringISO 4217 の通貨コード(JPY など)。100以上の通貨に対応ROASで必須
search_stringStringユーザーが入力した検索文字列Search イベントで使用
descriptionString商品やページの説明文任意
statusString注文・商品・サービスのステータス更新には Events API が必要な場合がある
delivery_categoryString受取方法(店頭受取・宅配など)の区別任意
customer_typeStringnew または returning。新規顧客と既存顧客の区別任意
attribution_shareNumber0.0〜1.0。TikTokに帰属させるコンバージョン貢献度の割合任意

目的別に見た「最低限これは送る」パラメータ

  • コンバージョン数の最適化だけ:パラメータなしでも動作する
  • ROAS最適化・価値ベース最適化:valuecurrency が必須
  • 動画ショッピング広告(VSA)・カタログ連携:content_type content_ids contents が必須
  • 新規顧客獲得の最適化:customer_type に new / returning を渡す

設置コードの書き方

ピクセルのベースコードを設置したうえで、計測したい行動のタイミングで ttq.track() を呼び出します。第1引数がイベント名、第2引数がパラメータのオブジェクトです。下のジェネレータでイベントとパラメータを選ぶと、そのままコピーできるコードが生成されます。

TikTokイベントコード ジェネレータ

チェックを入れたパラメータだけが出力されます。紫色の項目はそのイベントの推奨パラメータです。「HTMLに貼る」はGTMのカスタムHTMLタグにもそのまま使えます。既存のJavaScript内に組み込む場合は「JSに書く」を選んでください。Events APIの event_source_id はピクセルコード、user 内の識別子はSHA-256ハッシュ値に置き換えてください。

基本形

ttq.track('イベント名', {
  パラメータ名: 値,
  ...
});

購入完了(Purchase)

ttq.track('Purchase', {
  content_type: 'product',
  content_ids: ['SKU-1024'],
  content_name: 'ワイヤレスイヤホン',
  quantity: 1,
  price: 12800,
  value: 12800,
  currency: 'JPY'
});

カート追加(AddToCart)

ttq.track('AddToCart', {
  content_type: 'product',
  content_ids: ['SKU-1024'],
  quantity: 1,
  price: 12800,
  value: 12800,
  currency: 'JPY'
});

会員登録・フォーム送信(CompleteRegistration / SubmitForm)

ttq.track('CompleteRegistration', {
  content_name: '無料会員登録'
});

サイト内検索(Search)

ttq.track('Search', {
  search_string: 'ワイヤレスイヤホン'
});

複数商品をまとめて送る場合

1回のイベントで複数商品を扱うときは contents 配列を使います。value には合計金額を入れます。

ttq.track('Purchase', {
  content_type: 'product',
  contents: [
    { content_id: 'SKU-1024', quantity: 1, price: 12800 },
    { content_id: 'SKU-2048', quantity: 2, price: 3200 }
  ],
  value: 19200,
  currency: 'JPY'
});

Advanced Matching(ttq.identify)

メールアドレスや電話番号などの識別子を送ることで、TikTok側のユーザーとの照合率が上がります。ttq.identify()ttq.track() より前に呼び出します。

ttq.identify({
  email: 'user@example.com',
  phone_number: '+819012345678',
  external_id: 'CUST-000123'
});
ttq.track('CompleteRegistration');

平文で渡した場合、TikTokのライブラリがブラウザ内でSHA-256ハッシュ化してから送信します。自前でハッシュ化済みの値を送るなら sha256_email / sha256_phone_number / sha256_external_id を使います。

ハッシュ化前の正規化ルール

  • メールアドレス:すべて小文字化し、前後の空白を除去する。それ以外の加工はしない
  • 電話番号:E.164形式(+{国番号}{電話番号}、日本なら +8190…)に正規化する
  • ハッシュアルゴリズム:SHA-256のみ。MD5やSHA-1は受け付けられない

正規化を省くとハッシュ値が一致せず、照合率が落ちます。金融・医療など規制の強い業種では、ページ上のフォームを自動検出する自動Advanced Matchingではなく、送信対象を明示する手動設定が推奨されています。意図しない項目が送信されるリスクを避けるためです。

Events APIとの併用とevent_idによる重複排除

ピクセルはブラウザ側、Events APIはサーバー側からイベントを送ります。広告ブロッカーやITPの影響を受けにくいため、TikTokは両方の併用を推奨しています。ただし同じ行動を二重に送ることになるため、重複排除の設定が必須です。

項目内容
エンドポイントhttps://business-api.tiktok.com/open_api/v1.3/event/track/(Events API 2.0)
認証アクセストークンを Authorization ヘッダーに Bearer 形式で付与
event_sourceweb / app / offline / crm のいずれか
event_source_idweb の場合はピクセルコードを指定
event_id重複排除のキー。Pixel側と同じ値を渡す

重複排除が成立する条件

同一の event_source_id・イベント種別・event_id の組み合わせで届いたイベントが対象です。

組み合わせ時間窓挙動
Pixel同士48時間以内最初に受信したイベントを採用し、以降を破棄
Events API同士48時間以内最初に受信したイベントを採用し、以降を破棄
Pixel と Events API5分経過後〜48時間以内最初のイベントに統合または重複排除される

event_id は自社側で発番し、同じ行動に対してPixelとEvents APIで必ず同一の値を渡します。注文IDやセッションIDとタイムスタンプを組み合わせるのが一般的です。片方にしか付けていないと重複排除されず、コンバージョンが二重計上されます。

よくある実装ミスと確認方法

  • 現行にないイベント名を使っている:CompletePayment ClickButton など。カスタムイベント扱いになり最適化対象に出てこない
  • content_ids の s が抜けている:単一IDでも複数形が必要。カタログ連携が機能しなくなる
  • value / currency がない:コンバージョン数は取れてもROAS最適化が使えない
  • event_id がPixel側だけ:Events APIとの重複排除が成立せず二重計上される
  • ハッシュ前の正規化漏れ:メールの大文字混在、電話番号のハイフン残りで照合率が落ちる
  • SPAでページ遷移時にイベントが発火しない:ルーティング変更を検知して明示的に呼び出す必要がある

実装後は必ずTikTok Pixel Helperとイベントマネージャーのテスト機能で、イベント名とパラメータの両方が意図どおり受信されているかを確認してください。イベントが届いていても、パラメータが欠けていれば最適化は機能しません。

出典

本記事の仕様はすべて以下の一次情報に基づいています。仕様は更新されるため、実装前に必ず最新版をご確認ください。

「Events API 2.0」と「v1.3」の関係

製品名は「Events API 2.0」ですが、エンドポイントのパスは /open_api/v1.3/event/track/ です。2.0はイベント連携の仕組みの世代を指し、v1.3はMarketing APIのバージョンを指すため、この2つの数字は別物です。古い記事にある /open_api/v1.2/pixel/track/ は旧世代のエンドポイントなので、新規実装では使いません。

まとめ

標準イベントは18種類。この中に該当する行動があるなら、必ず公式の名称をそのまま使うことが原則です。加えて、目的とする最適化に必要なパラメータを漏らさず渡すこと、PixelとEvents APIを併用するなら event_id を揃えることが実装の要点になります。

計測設計は一度組んだら終わりではなく、商材やLPの変更に合わせて見直しが必要です。イベント名やパラメータの仕様も更新されるため、実装前に公式ドキュメントで最新の定義を確認することをおすすめします。

参考資料・出典

各プラットフォームの仕様・管理画面の名称は変更される場合があります。実務では必ず公式ドキュメントの最新版をご確認ください。上記の一次情報に基づかない制作・運用上の数値(本数・工数・単価・改善率など)は、株式会社ZVAの自社運用実績に基づく参考値であり、案件条件により変動します。

よくある質問

TikTok広告の標準イベントは何種類ありますか?
2026年9月時点の公式ドキュメントでは18種類が定義されています。ViewContent、Search、AddToWishlist、AddToCart、InitiateCheckout、AddPaymentInfo、Purchase、CompleteRegistration、SubmitForm、Contact、Subscribe、StartTrial、SubmitApplication、ApplicationApproval、Download、Schedule、FindLocation、CustomizeProductです。標準イベントに当てはまらない行動はカスタムイベントとして任意の名称で計測できますが、最適化やオーディエンス作成の機能は標準イベントの方が充実しています。
CompletePayment は使えなくなったのですか?
現行の公式ドキュメントに掲載されている購入イベントの名称は Purchase です。CompletePayment や ClickButton は過去の実装解説記事で広く使われていた名称で、既存の実装がただちに停止するとは限りませんが、新規実装では公式の現行名を使ってください。名称が一致しないと最適化イベントとして選択できない、カタログ連携が機能しないといった問題が起きます。実装済みの環境ではイベントマネージャーで受信名を確認することをおすすめします。
ROAS最適化を使うには何のパラメータが必要ですか?
value と currency が必須です。value は注文全体の合計金額、currency は ISO 4217 の通貨コード(日本円なら JPY)を指定します。単品価格を送る price は価値ベース最適化で使われます。これらが欠けていると、コンバージョン数は計測できてもROASでの入札最適化が機能しません。ECで複数商品を扱う場合は contents 配列に商品ごとの price と quantity を持たせます。
PixelとEvents APIを併用すると二重計測になりませんか?
両方に同じ event_id を渡せば重複排除されます。同一の event_source_id・イベント種別・event_id の組み合わせで届いたイベントは、最初に受信したものが採用され、48時間以内に届いた後続は破棄されます。ただしPixelとEvents APIをまたぐ場合、最初のイベントから5分経過後〜48時間以内に届いたものが対象です。event_idを片方にしか付けていないと重複排除されないため、必ず両方に同じ値を渡してください。
Advanced Matchingで送る個人情報はハッシュ化が必要ですか?
ttq.identify に平文で渡した場合、TikTokのライブラリがブラウザ側でSHA-256ハッシュ化してから送信します。自前でハッシュ化した値を送る場合は sha256_email / sha256_phone_number / sha256_external_id を使います。ハッシュ化の前処理として、メールアドレスは小文字化と前後の空白除去、電話番号は E.164 形式(+81…)への正規化が必要です。正規化を怠るとマッチ率が下がります。金融・医療など規制の強い業種では、フォームを自動検出する自動Advanced Matchingではなく、送信対象を明示する手動設定を選ぶことが推奨されています。
content_id と content_ids はどちらが正しいですか?
パラメータ仕様上は content_ids(複数形)です。単一のIDを送る場合でも末尾の s が必要と明記されています。公式のコード例には content_id 単数形の記述も残っていますが、カタログ連携や動画ショッピング広告で確実に機能させるには content_ids を使ってください。実装後はイベントマネージャーのテスト機能で、パラメータが意図どおり受信されているか必ず確認します。

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※ 本記事は2026年9月時点のTikTok公式ドキュメントに基づいています。標準イベントの名称・パラメータ仕様・APIのバージョンは随時更新されるため、実装前にTikTok広告ヘルプセンターおよびTikTok for Business 開発者ドキュメントで最新の定義を必ずご確認ください。掲載しているコードは説明のための例であり、動作を保証するものではありません。