動画広告の種類を徹底比較|
インストリーム・インフィード・縦型の違い
動画広告にはインストリーム、インフィード、縦型、アウトストリーム、リワードなど多くの種類があります。それぞれの特徴を理解し、目的に合ったフォーマットを選ぶことが成果への近道です。本記事では主要な動画広告の種類を比較表付きで体系的に解説します。
この記事のポイント
- 動画広告は大きく「インストリーム」「インフィード」「縦型(TikTok/Reels/Shorts)」「アウトストリーム」「リワード」の5種類に分類される
- 認知拡大にはインストリーム、CV獲得には縦型動画広告、アプリ収益化にはリワード広告が強い傾向
- 初めての動画広告は「縦型動画広告」が制作コスト・配信コストともに低く始めやすい。複数種類の併用で成果を最大化
動画広告の主要な5つの種類
デジタル動画広告は、表示される場所(配信面)とフォーマットの違いによって大きく5つに分類されます。
1. インストリーム広告
YouTubeなどの動画コンテンツの再生前(プレロール)、再生中(ミッドロール)、再生後(ポストロール)に挿入される広告です。動画コンテンツを視聴するユーザーに対して強制的に表示されるため、高い視認率を確保できます。
- スキッパブル(スキップ可能):5秒後にスキップ可能。YouTube TrueView広告が代表例。30秒視聴(または全体視聴)で課金
- ノンスキッパブル(スキップ不可):15〜20秒の強制視聴。完全な視聴を保証できるが、ユーザー体験を損なうリスクも
- バンパー広告:6秒以内のスキップ不可広告。短いメッセージでブランド認知を高めるのに最適
向いている目的:ブランド認知、商品理解促進、リーチ最大化
2. インフィード広告
SNSのフィード(タイムライン)やWebサイトのコンテンツ一覧の中に自然に溶け込む形で表示される動画広告です。FacebookやInstagramのフィード広告、YouTubeのインフィード動画広告(旧ディスカバリー広告)が該当します。
- ユーザーが自発的にクリック・タップして視聴するため、興味関心の高いユーザーにリーチしやすい
- 広告感が比較的薄く、オーガニックコンテンツに馴染む
- 正方形(1:1)や横型(16:9)のフォーマットが一般的
向いている目的:商品検討促進、サイト誘導、エンゲージメント獲得
3. 縦型動画広告(TikTok / Instagram Reels / YouTube Shorts)
スマートフォンの縦画面をフルに活用した9:16の全画面動画広告です。TikTok、Instagram Reels、YouTube Shortsが主要な配信面で、近年急速に成長しているフォーマットです。
- 画面占有率100%で没入感が高い
- オーガニックのショート動画と同じフォーマットで配信されるため、広告感が極めて薄い
- 15〜60秒の短尺が主流で、制作コストが比較的低い
- CPI・CPA獲得に特に強い傾向があり、アプリマーケティングで急成長
向いている目的:アプリインストール、CV獲得、認知拡大、エンゲージメント
縦型動画広告が「主役」になっている理由:スマートフォンでのインターネット利用率が全年代で高水準にある現在、ユーザーの視聴行動は「縦持ち・短尺・連続スワイプ」が主流です。この視聴習慣に最もフィットするのが縦型動画広告であり、CPAベースのパフォーマンスでも他のフォーマットを上回るケースが増えています。
4. アウトストリーム広告
動画コンテンツの外(Webサイトの記事中やアプリ内のバナー枠)に表示される動画広告です。記事を読んでいる途中に自動再生される形式が一般的です。
- 動画コンテンツを視聴していないユーザーにもリーチできる
- 多くの場合ミュートで再生されるため、字幕やビジュアルだけで伝わるクリエイティブが必要
- ビューアビリティ(実際に画面に表示されたか)の計測が重要
向いている目的:ブランド認知、リーチ拡大(ただしエンゲージメントは低い傾向)
5. リワード広告
主にモバイルゲーム・アプリ内で使用される広告形式で、ユーザーが動画広告を視聴する見返りにゲーム内アイテムやポイントなどの報酬を受け取る仕組みです。
- ユーザーが自発的に視聴するため、完視聴率が非常に高い(90%以上が一般的)
- ユーザー体験を損なわず、むしろ好意的に受け止められる
- アプリ間のクロスプロモーションに特に効果的
向いている目的:アプリインストール、アプリ内課金促進
動画広告の種類 比較表
| 種類 | 主な配信面 | フォーマット | 費用感(CPM) | 強み |
|---|---|---|---|---|
| インストリーム | YouTube、TVer | 横型 16:9 | 400〜1,000円 | 高い視認率、長尺訴求 |
| インフィード | Facebook、Instagram、YouTube | 正方形/横型 | 300〜1,000円 | 自然な表示、検討促進 |
| 縦型動画 | TikTok、Reels、Shorts | 縦型 9:16 | 200〜1,500円 | 没入感、CPA効率、量産可能 |
| アウトストリーム | Webメディア、アプリ | 横型/正方形 | 200〜600円 | 広いリーチ、低CPM |
| リワード | モバイルゲーム・アプリ | 横型/縦型 | 完視聴5〜30円 | 高い完視聴率、好意的接触 |
目的別:最適な動画広告の選び方
ブランド認知を広げたい場合
インストリーム広告 + 縦型動画広告の組み合わせが効果的です。インストリーム広告(特にバンパー広告)で幅広いリーチを確保し、縦型動画広告でSNSユーザーへの認知を補完する二段構えが理想です。
アプリインストールを獲得したい場合
縦型動画広告が第一選択肢です。TikTok、Instagram Reels、YouTube Shortsの3プラットフォームに同時配信することで、幅広いユーザー層をカバーできます。リワード広告との併用もアプリマーケティングでは有効です。
ECの売上を伸ばしたい場合
インフィード広告 + 縦型動画広告の組み合わせが主流です。インフィード広告で商品の魅力を丁寧に伝え、縦型動画広告で興味喚起と衝動購買を促します。
BtoBのリード獲得をしたい場合
インストリーム広告(YouTube)+ LinkedIn動画広告が定番ですが、近年はYouTube Shorts広告でBtoBリードを獲得する事例も増えています。情報収集目的のYouTubeユーザーに短尺で訴求し、LPに誘導する手法です。
迷ったら縦型動画広告から:初めて動画広告に取り組む場合、制作コストが低く・少額から始められ・複数プラットフォームで流用できる縦型動画広告が最もリスクの低い選択肢です。成果報酬型の代理店を活用すれば、初期投資のリスクを大幅に抑えることも可能です。
動画広告の種類を選ぶ際の3つの判断基準
1. 目的(認知 vs CV獲得)
認知拡大が目的ならリーチ効率の高いインストリーム広告やアウトストリーム広告、CV獲得が目的なら縦型動画広告やインフィード広告が適しています。目的が曖昧なまま広告種類を選ぶと、KPIの設計も曖昧になり成果測定が困難になります。
2. ターゲットの視聴行動
ターゲットが「何をどう見ているか」を理解することが重要です。10〜20代のスマートフォンネイティブはTikTokやReels、30〜50代のビジネスパーソンはYouTubeの長尺コンテンツ、というように視聴行動に合った配信面を選びましょう。
3. 予算と制作体制
予算が限られている場合は、1つのフォーマットに集中して成功パターンを見つけるのが効率的です。制作体制が十分にある場合は、複数フォーマットを同時にテストして最適な組み合わせを見極めることができます。
今後のトレンド:縦型動画広告のさらなる拡大
近年、動画広告市場の中で特に成長が著しいのは縦型動画広告です。その背景には以下の要因があります。
- スマートフォンでの動画視聴時間が年々増加し、縦持ちでの視聴が主流化
- TikTok・Reels・Shortsのユーザー数が全世界で増加傾向にある
- AI技術の進歩により、動画クリエイティブの制作効率が飛躍的に向上
- 成果報酬型モデルの普及により、広告主のリスクが低減し参入障壁が下がった
今後は、インストリーム広告やインフィード広告を出稿している企業が追加チャネルとして縦型動画広告を導入するケースがさらに増えると予想されます。
まとめ
動画広告には多くの種類がありますが、重要なのは「目的に合ったフォーマットを選ぶ」ことです。認知にはインストリーム、CV獲得には縦型、アプリ収益化にはリワードと、それぞれに得意な領域があります。
初めての場合は、制作コストとリスクが低い縦型動画広告から始め、データを蓄積しながら他のフォーマットに展開していくアプローチが最も効率的です。自社に最適な動画広告の種類や配信戦略が分からない場合は、動画広告に精通した専門家に相談することをおすすめします。