実践ガイド 2026.04.09

TikTokイベントビルダー設定ガイド
コード不要でCV計測を始める手順

TikTok広告を配信するうえで欠かせない「コンバージョン計測」。エンジニアリソースがなくても、TikTokが提供する イベントビルダー を使えば、ブラウザ操作だけで5分程度でCV計測を設定できます。本記事では、LP→サンクスページ遷移を「登録完了」として計測する手順を、実際のスクリーンショット付きで順を追って解説します。

この記事のポイント

  • イベントビルダーはTikTok公式のコードレスCV計測ツール。ブラウザ操作だけで5分で設定完了
  • LPへのベースコード設置さえ済んでいれば、運用担当者だけで「登録完了」「購入」等のCVイベントを追加可能
  • 設定後は必ず「テストイベント」で動作確認を。ここを省略するとCPA悪化の原因になります

目次

  1. イベントビルダーとは?なぜ必要?
  2. 前提条件チェックリスト
  3. 全体の流れ(5分で完了)
  4. STEP1: イベントマネージャーを開く
  5. STEP2: 連携方法を選ぶ
  6. STEP3: ピクセル設定ガイド(3ステップ)
  7. STEP4: イベントビルダーでCV地点を設定
  8. テストイベントで動作確認
  9. よくあるミスと対処法
  10. 設定後のチェックリスト

イベントビルダーとは?なぜ必要?

TikTok広告を配信するとき、「広告を見た人がちゃんとアプリをインストールしたか?登録したか?」を計測する仕組みが必要です。これが コンバージョン(CV)計測 です。

アプリ案件ではAppsFlyer・Adjust等のMMP(Mobile Measurement Partner)での計測が主流ですが、 Web案件(LP→サンクスページ) ではTikTok Events ManagerのイベントビルダーでCV計測を設定するのが一般的です。

イベントビルダーは、コードを書かずにブラウザ上の操作だけでコンバージョンイベントを設定できるTikTok公式ツールです。エンジニアリソースを待たずに、運用担当者だけでCV計測を構築できるのが最大のメリットです。

このマニュアルで設定できるようになること:
・LP → サンクスページ到達を「登録完了」イベントとして計測
・TikTok広告の最適化に使えるCV信号を送信
・テストイベントで正常動作を確認

前提条件チェックリスト

作業を始める前に、以下の6点が揃っているか確認してください。いずれかが欠けているとイベントビルダーが起動しない、または設定が完了しません。

#確認項目確認方法
1TikTokビジネスセンターにログインできるads.tiktok.com にアクセス
2対象広告アカウントの管理者権限があるビジネスセンター > メンバーで自分の権限を確認
3TikTokピクセルが作成済み(ピクセルIDが発行されている)イベントマネージャー > データソースで確認
4計測対象のLP URLが確定案件管理シート等で確認
5CV地点のURL(サンクスページ等)が確定LPでフォーム送信して遷移先URLを確認
6LPのHTMLにベースコードが設置済みソースコードのheadタグ内を確認、またはエンジニアに確認

❗ 重要:ベースコード(ピクセルコード)がLPに設置されていないと、イベントビルダーが起動しません。未設置の場合はエンジニアに設置を依頼してから進めてください。

全体の流れ(5分で完了)

作業全体のフローを先に把握しておきましょう。慣れれば5分で完了します。

  1. STEP1:イベントマネージャーを開く
  2. STEP2:連携方法を選択(TikTokピクセル)
  3. STEP3:ピクセル設定ガイド(ベースコード→AAM→イベントビルダー起動)
  4. STEP4:イベントビルダーでCV地点を設定
  5. 最後に:テストイベントで動作確認

⚠️ 注意:最後に必ず「テストイベント」で動作確認まで行ってください。設定ミスがあると広告の最適化が効かず、CPAが悪化します。

STEP1:イベントマネージャーを開く

TikTok広告マネージャー(ads.tiktok.com)にログインし、以下の手順でイベントマネージャーの概要画面にアクセスします。

  1. TikTok広告マネージャーにログイン
  2. 左メニューの「データソース」をクリック
  3. 対象のピクセルをクリック
TikTok Events Manager 概要画面
イベントマネージャー概要画面 ── ピクセルの統計とイベント一覧が表示される

⚠️ 注意:画面右上のアカウント切替で、正しい広告アカウントが選択されているか必ず確認してください。別アカウントのピクセルに設定してしまうミスが起きがちです。

概要画面で確認できること

イベントタイプ一覧
イベントタイプ一覧 ── ステータス・ソース・受信数を確認できる
項目確認ポイント
ピクセルID案件管理シートのIDと一致するか
オーナー自社アカウントであること
ステータス設定途中なら「準備未完了」でOK
イベント一覧既存イベントと重複しないか確認

STEP2:連携方法を選ぶ

次に、計測方法として「TikTokピクセル」を選択します。

  1. 「イベントを追加」ボタンをクリック
  2. 「手動設定」を選択

※「パートナー設定」はShopify等のプラットフォーム連携用です。通常のWeb案件では使いません。

イベントを追加メニュー
「イベントを追加」メニュー ── 「手動設定」を選択

続いて、連携方法から「TikTokピクセル」(中央)を選択して「次へ」をクリックします。

連携方法の選択画面
連携方法の選択 ── 中央の「TikTokピクセル」が選択された状態
連携方法特徴いつ使う?
TikTokピクセル + イベントAPIブラウザ+サーバー両方、最高精度だが開発が必要エンジニアリソースがある大型案件
TikTokピクセル(これを選ぶ)ブラウザのみ、コードレスで設定可能通常のWeb案件はすべてこれでOK
イベントAPIサーバーサイドのみ、高度なカスタマイズサーバー連携が必要な特殊ケースのみ

✨ POINT:迷ったら「TikTokピクセル」一択です。イベントビルダーが使えるのはこの方法だけです。

STEP3:ピクセル設定ガイド(3ステップ)

「TikTokピクセル」を選択すると、4ステップのガイドが表示されます。実質的に操作が必要なのはステップ1〜3です。

ピクセル設定ガイドの全体像
ピクセル設定ガイドの全体像 ── 4ステップで構成

3-1. ベースコードのインストール

訪問者の操作を観測するための JavaScript コードです。LPの<head>タグ内に設置する必要があります。

ベースコード画面
ベースコード画面 ── コードをコピーしてHTMLの head に貼付

✨ POINT:通常、ベースコードはLP制作時にエンジニアが設置済みです。既に設置されている場合は「次へ」をクリックしてスキップしてOKです。

📝 メモ:設置されているか不明な場合は、Chrome DevTools(F12)→ Elements → headタグ内で「ttq」を検索してください。ヒットすれば設置済みです。

3-2. 設定を管理(AAM: 自動高度マッチング)

AAMは、LPに入力された顧客情報(メールアドレス等)をハッシュ化してTikTokユーザーと自動マッチングする機能です。ONにすると広告の最適化精度が上がります。

AAM設定画面
設定の管理画面 ── AAMを有効にし、共有項目を全てONに
設定項目推奨値解説
自動高度マッチング(AAM)有効(ON)基本ONでOK。下記の共有項目が自動で連携される
メールアドレスON ✅フォームにメール入力欄があればON
電話番号ON ✅フォームに電話番号欄があればON
名前ON ✅
住所ON ✅
外部IDON ✅

❗ 重要:金融サービス(FX、カードローン等)や医療系の案件では、法規制によりAAMの使用が制限される場合があります。案件のレギュレーション資料を必ず確認し、不明な場合はクライアントまたは営業担当に確認してください。

💡 なぜ? AAMをONにすることで、ブラウザのCookie制限(ITP等)による計測漏れを補完できます。特にiOSユーザーの計測精度向上に大きく貢献するため、規制がなければ原則ONにしましょう。

3-3. イベントの設定(イベントビルダー起動)

ここがメインの操作です。LPのURLを入力して、イベントビルダーを起動します。

  1. URLの入力欄に、計測対象のLPトップページURL(例: https://lp.example.com/sample)を入力
  2. 「イベントビルダーを起動する」ボタンをクリック
  3. 新しいタブでLPが開き、右上にイベントビルダーのパネルが表示される
イベントの設定画面
イベントの設定画面 ── LPのURLを入力して「イベントビルダーを起動する」

⚠️ 注意:URLは LPのトップページ を入力してください。サンクスページのURLを入れてしまうと、LP側のイベントが取れなくなるケースがあります。

STEP4:イベントビルダーでCV地点を設定

ここが一番大事なパートです。LP上に起動したイベントビルダーを使って、CV地点(サンクスページ)にイベントを設定します。

4-1. LPでイベントビルダーを確認

イベントビルダーが起動すると、LP上の右側にパネルが表示されます。「ページ内のイベント」タブと「すべてのイベント」タブがあります。

LP上でイベントビルダーが起動した状態
LP上でイベントビルダーが起動した状態 ── 右上にパネルが表示される

最初は「このページにはイベントがありません」と表示されます。これから設定していきます。

4-2. CVページ(サンクスページ)へ遷移

イベントビルダーが表示された状態のまま、ブラウザでCV地点(サンクスページ)に移動します。移動方法は2通りあります。

方法手順おすすめ度
方法A:アドレスバーに直接入力ブラウザのアドレスバーにサンクスページURLを直接入力(例: https://lp.example.com/sample/thanks)⭐⭐⭐ 手軽で確実
方法B:LPからフォーム送信LP上でフォームに入力して実際に送信し、サンクスページに遷移⭐⭐ テスト兼ねる場合に

⚠️ 注意:遷移後もイベントビルダーのパネルは表示されたままです。もし消えてしまった場合は、STEP3のURL入力からやり直してください。

4-3. イベントの設定値を入力

サンクスページで「イベントを追加」ボタンをクリックし、以下を設定します。

イベントを編集画面
イベントを編集画面 ── 「登録完了」イベントの設定例
設定項目設定値(例)なぜこの値?
イベントのセットアップ登録完了(CompleteRegistration)ユーザーがフォーム送信を完了したことを示すイベント。他に「購入」「お問い合わせ」等もある
URLのキーワード/thanksサンクスページURLに含まれる固有パス。このキーワードを含むURLに遷移したときにイベントが発火する
パラメータ > 広告価格を含まないEC案件でなければ価格情報は不要
パラメータ > 通貨(空欄)価格を含まない場合は設定不要

❗ 重要:URLキーワードは部分一致です。「/thanks」と設定すると、/thanks/thanks?ref=abc/thankspage など「/thanks」を含む全URLでイベントが発火します。意図しないページでの発火を防ぐため、できるだけ固有のパスを指定しましょう。

4-4. パラメータの詳細設定

画面下部に追加パラメータの設定があります。案件の特性に合わせて設定します。

パラメータ設定画面
パラメータ設定 ── メールアドレス・電話番号・コンテンツID
パラメータ推奨設定補足
メールアドレス該当なしサンクスページにメール入力欄がない場合。ある場合は「ページ上の位置を選択」で指定
電話番号該当なし同上。電話番号欄がない場合
コンテンツIDコンテンツIDを含まない商品IDがない案件では不要。EC案件では設定が必要な場合あり

全ての設定が完了したら「イベントを作成」ボタンをクリックします。

4-5. イベント作成の確認

正常に作成されると、パネルの「ページ内のイベント」に作成したイベントが表示されます。

イベント作成完了
イベント作成完了 ── 「登録完了」がパネルに追加された状態
サンクスページ全体
サンクスページ全体 ── イベントビルダーに「登録完了」が設定済み
  1. パネルに「登録完了」イベントが表示されていることを確認
  2. 「セットアップを完了」ボタンをクリックして設定を保存

❗ 重要:「セットアップを完了」を押さずにタブを閉じると設定が保存されません! 必ずボタンをクリックしてください。

テストイベントで動作確認

設定したら必ずテストする ── ここを省略すると、設定ミスがあった場合にCVが計測されず、広告費が無駄になります。

  1. イベントマネージャーに戻り、「テストイベント」タブをクリック
  2. 別タブでLPを開き、フォームに入力してサンクスページに遷移する
  3. テストイベントアクティビティに「登録を完了」が表示されることを確認

📝 メモ:実際のフォーム送信が必要です。アドレスバー直打ちではテストイベントが発火しないことがあります。

テストイベント画面
テストイベント画面 ── 「登録を完了」が正常に受信されている

確認すべき5項目

テストイベント詳細画面
テストイベント詳細 ── 受信時間・接続方法・URLを確認
確認項目期待値NGだった場合
ステータス✅ 連携済み(緑)ベースコード未設置の可能性 → 再確認
イベント名登録を完了 (CompleteRegistration)イベントのセットアップで別のイベントを選んでいないか確認
接続方法ブラウザイベントAPIを選んだ場合は「サーバー」になる
URLサンクスページURLURLキーワードの設定ミス → STEP4で再設定
設定方法イベントビルダーカスタムコードで設定した場合は表示が異なる

✨ POINT:テストイベントのデータは実際の計測データには含まれません。何度テストしても本番に影響はないので、不安なときは何度でもテストしてOKです。

よくあるミスと対処法

症状1:イベントビルダーが起動しない(パネルが表示されない)

原因:ベースコードがLPの<head>に設置されていない、または入力したURLが間違っている。

対処:

  1. Chrome DevTools(F12)で headタグ内に「ttq」があるか確認
  2. URLがhttps://から始まる正しいURLか確認
  3. ベースコード未設置ならエンジニアに設置を依頼

症状2:テストイベントが受信されない

原因:URLキーワードが実際のサンクスページURLと一致していない、またはフォーム送信せずにアドレスバー直打ちで遷移した。

対処:

  1. サンクスページのURL全体を確認し、キーワードが含まれるか確認
  2. 実際にLPからフォーム送信して遷移する
  3. 30分待ってから再確認(反映に時間がかかることがある)

症状3:イベントが重複カウントされる

原因:同じCV地点に対して複数のイベントが設定されている。

対処:イベントビルダーの「すべてのイベント」タブで重複を確認し、不要なイベントを削除。

症状4:設定を保存したはずなのに反映されていない

原因:「セットアップを完了」ボタンを押さずにタブを閉じてしまった。

対処:ピクセル設定ガイド(STEP3)からやり直し、今度は必ず「セットアップを完了」をクリック。

症状5:EMQスコアの診断に警告が表示される

原因:計測精度の改善余地がある。

対処:「詳細を表示」をクリックして改善点を確認。AAMの設定が全てONになっているか確認。急ぎでなければ後から対応でもOK。

設定後のチェックリスト

全ての設定が完了したら、以下のチェックリストで最終確認を行いましょう。

#確認内容
1イベントマネージャーの概要で、設定したイベントがアクティブになっている
2テストイベントで「登録を完了」が正常に受信された
3テストイベントのURLが、意図したサンクスページのURLである
4同じCV地点に重複イベントが設定されていない
5AAM(自動高度マッチング)が有効になっている(規制案件を除く)
6広告セットの最適化イベントに、今回設定したイベントを選択できる

✨ POINT:全てにチェックが入ったら完了です! 広告セットの配信設定に進みましょう。お疲れさまでした。

まとめ

TikTokイベントビルダーは、エンジニアリソースがなくても運用担当者だけでCV計測を構築できる強力なツールです。本記事で紹介した手順を押さえておけば、Web案件のCV計測は5分程度で立ち上げられます。

重要なのは、設定後に必ずテストイベントで動作確認を行うこと。ここを省略すると、せっかくの広告費が計測漏れで無駄になってしまいます。配信開始前のチェックリストを習慣化しましょう。

より精度の高いCV計測を実現したい場合は、ブラウザ側のTikTokピクセルに加えて、サーバー側の イベントAPI を併用することも検討する価値があります。ただし開発リソースが必要になるため、まずはイベントビルダーで基本の計測を確立してから、必要に応じて拡張するのがおすすめです。

よくある質問

イベントビルダーとは何ですか?
イベントビルダーは、TikTok Events Managerが提供する公式ツールで、コードを書かずにブラウザ上の操作だけでコンバージョンイベントを設定できます。LPからサンクスページへの遷移を「登録完了」として計測したい場合など、Web案件のCV計測設定に最適です。エンジニアリソースがなくても、運用担当者だけで5分程度で設定を完了できます。
イベントビルダーを使う前に必要な準備は?
事前に以下の6点を準備してください。(1)TikTokビジネスセンターへのログイン権限、(2)対象広告アカウントの管理者権限、(3)TikTokピクセルの作成(ピクセルIDが発行されている状態)、(4)計測対象のLPトップページURLの確定、(5)CV地点(サンクスページ等)のURLの確定、(6)LPのHTMLへのベースコード設置。特にベースコード未設置だとイベントビルダーが起動しないため、エンジニアへの依頼を先に済ませておきましょう。
AAM(自動高度マッチング)はONにすべきですか?
原則ONを推奨します。AAMは、LPに入力された顧客情報(メールアドレス、電話番号等)をハッシュ化してTikTokユーザーと自動マッチングする機能で、iOSのITP等によるCookie制限下でも計測精度を大きく向上させます。ただし、FX・カードローン等の金融サービスや医療系案件では法規制でAAMの使用が制限されるケースがあるため、必ず案件のレギュレーション資料を確認し、不明な場合はクライアントや営業担当に確認してください。
テストイベントが受信されない場合はどうすればいいですか?
主な原因は3つあります。(1)URLキーワードが実際のサンクスページURLと一致していない、(2)フォーム送信せずにアドレスバー直打ちで遷移した(SPA構成のLPでは発火しないことがある)、(3)反映に時間がかかっている。まずはサンクスページのURL全体を確認しキーワードが含まれるか確認し、実際にLPからフォーム送信して遷移テストを行い、それでもダメなら30分ほど待ってから再確認してください。それでも発火しない場合はベースコード未設置の可能性が高いので、Chrome DevTools(F12)のElementsタブでheadタグ内に「ttq」があるか確認してください。

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※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の広告成果やパフォーマンスを保証するものではありません。TikTok Events Managerの仕様は予告なく変更される場合があります。最新の情報はTikTok公式ヘルプセンターもあわせてご確認ください。スクリーンショットはイメージであり、実際の画面と異なる場合があります。