TikTok広告の審査に落ちる原因と対処法|
業種別NG表現まとめ
TikTok広告を出稿しようとしたら審査に落ちた――運用担当者なら一度は経験する悩みです。TikTokの広告審査は自動審査と人的審査の2段階で行われ、独自のポリシーに基づく判定基準があります。本記事では、審査落ちの主な原因6つと業種別のNG表現、再審査の手順、そして審査を通りやすくするクリエイティブのコツまで体系的に解説します。
この記事のポイント
- TikTok広告の審査は「自動審査(AI)→ 人的審査」の2段階。通常24時間以内に完了するが、規制業種では2〜3営業日かかることも
- 審査落ちの6大原因は、誇大表現・Before/After・個人情報要求・LP不一致・著作権侵害・禁止商材。業種別のNG表現を事前に把握しておくことが重要
- 審査を通りやすくするには、UGC風クリエイティブ+断定表現の回避+エビデンス表示が基本。修正→再審査→異議申し立ての手順も押さえておく
TikTok広告審査の基本
TikTok広告の審査は、広告を入稿するとまず自動審査(AIによる機械的チェック)が行われ、その後必要に応じて人的審査(審査担当者による目視確認)が入る2段階構造です。
審査の対象範囲
審査では、動画クリエイティブ本体だけでなく、以下の要素がすべてチェック対象になります。
- 動画素材:映像・音声・テロップの内容
- 広告テキスト:見出し・説明文・CTAボタンの文言
- 遷移先(LP/ストアページ):広告の訴求内容とLPの整合性
- 広告主情報:アカウントの業種・事業内容
審査にかかる時間
通常は24時間以内に審査結果が出ます。多くの場合は数時間で完了しますが、以下の場合は追加審査が入り時間がかかることがあります。
- 金融・美容・健康食品・医療など規制業種の広告 → 2〜3営業日
- 土日祝の入稿 → 人的審査が翌営業日にずれる可能性
- 新規アカウントの初回入稿 → 事業内容の追加確認が入ることがある
配信開始日が決まっている場合は、少なくとも3営業日前には入稿を完了しておくのが安全です。
審査に落ちる主な原因6つ
1. 誇大表現・断定表現
最も多い審査落ちの原因です。「必ず」「確実に」「絶対」「100%」といった断定表現や、根拠のない最上級表現(「業界No.1」「日本一」など)はポリシー違反になります。
- NG例:「確実に10kg痩せる」「絶対に稼げる」「業界最安値」(根拠なし)
- OK例:「利用者の○%が効果を実感」「○○調査で1位を獲得(出典明記)」
2. Before/After表現
ダイエット・美容・スキンケア商材などで頻出するBefore/After画像・映像は、TikTokでは原則として禁止されています。体型や肌の変化を直接比較する表現は、身体的コンプレックスを煽る広告とみなされます。
同様に、体の特定部位をクローズアップして不安を煽る演出(腹部のたるみ、シミ・シワのアップなど)もNGです。
3. 個人情報の過度な要求
広告やLPでクレジットカード番号、マイナンバー、健康状態などの機密性の高い個人情報の入力を求める導線はポリシー違反です。また、ユーザーの年齢・収入・健康状態などを広告テキスト内で直接言及する表現も制限されています。
- NG例:「借金がある方へ」「年収300万円以下のあなた」「ニキビに悩んでいませんか?」
- OK例:「家計の見直しを検討中の方へ」「スキンケアにこだわりたい方へ」
4. 広告とLPの不一致
広告クリエイティブの訴求内容と遷移先ページの内容が一致しない場合、審査に落ちます。たとえば、広告では「無料」と訴求しているのにLPでは有料プランしか表示されない、広告とLPで異なる商品が掲載されている、といったケースです。
また、遷移先がエラーページになっている、表示速度が極端に遅い場合もNGとなることがあります。入稿前にLPの動作確認は必ず行いましょう。
5. 著作権・商標の侵害
他社のロゴ、ブランド名、楽曲、映像素材などを許可なく使用した広告は審査を通りません。TikTokで人気の楽曲であっても、広告利用には別途ライセンスが必要な場合がほとんどです。
TikTokが提供するCommercial Music Library(商用利用可能な楽曲ライブラリ)を活用するか、ライセンスフリーの素材を使用しましょう。
6. 禁止商材・制限業種への該当
TikTokでは出稿自体が禁止されている商材カテゴリがあります。
- 完全禁止:タバコ・電子タバコ、違法薬物、武器・兵器、成人向けコンテンツ、政治広告(日本)、暗号資産の一部サービス
- 制限付き(追加審査あり):アルコール、金融商品、ギャンブル、医療・医薬品、サプリメント、出会い系サービス
制限業種に該当する場合でも、必要な許認可証明の提出やポリシーに準拠した表現を用いれば出稿可能です。事前にTikTokの広告ポリシーセンターで自社商材のカテゴリを確認してください。
業種別のNG表現まとめ
美容・健康食品(薬機法系)
化粧品、医薬部外品、健康食品、サプリメントなどは薬機法(医薬品医療機器等法)と景品表示法の規制を受けます。TikTokの審査でも、日本の法令に準拠しているかがチェックされます。
- NG:「シミが消える」「アトピーが治る」「飲むだけで-5kg」
- NG:Before/After画像、施術前後の比較映像
- NG:医薬品的な効果効能の暗示(「血糖値を下げる」「免疫力アップ」など)
- OK:「うるおいを与える」「ハリ感のある肌へ」(化粧品の範囲内の表現)
- OK:「栄養機能食品(ビタミンC)」(届出済み機能性表示)
「個人の感想です」「効果には個人差があります」の打消し表示は、TikTokの審査では免罪符にならないケースがあります。表現そのものを法令の範囲内に収めることが重要です。
金融(貸金業法・金商法系)
カードローン、キャッシング、FX、投資、暗号資産などの金融商材は、貸金業法や金融商品取引法の規制に加え、TikTok独自の厳格な審査基準があります。
- NG:「誰でも審査通過」「ブラックOK」「必ず儲かる」
- NG:借入を安易に推奨する表現、返済リスクの軽視
- NG:投資の利益を保証する表現(「月利○%確定」「元本保証」)
- OK:「最短○分で審査完了」「金利○%〜○%(実質年率)」
- OK:リスク注意文言を明記した上での商品説明
金融商材の広告では、広告内またはLP上でリスク表示・手数料・金利条件の明記が必須です。出稿時には業種ライセンスの提出を求められることもあります。
アプリ(ストアガイドライン系)
アプリインストール広告は、App StoreやGoogle Playのストアガイドラインへの準拠もチェックされます。
- NG:実際のアプリ画面と異なるゲームプレイ映像(フェイク広告)
- NG:「インストールするだけで○万円もらえる」等の過度なインセンティブ訴求
- NG:ストアに掲載されていないアプリ、またはストアの審査で否認されたアプリ
- OK:実際のアプリ画面のスクリーンショットや操作動画
- OK:アプリの機能・メリットを正確に伝える表現
特にゲームアプリでは、広告内の映像が実際のゲームプレイと一致しない「ミスリード広告」がTikTokで厳しく規制されています。実際のアプリ画面を使用したクリエイティブを心がけましょう。
審査落ち後の対処法
STEP 1:審査落ちの理由を確認する
TikTok Ads Managerの広告管理画面で、審査落ちした広告のステータスをクリックすると、否認理由が表示されます。「広告ポリシー違反」「ランディングページの問題」「制限付きコンテンツ」など、カテゴリ別に理由が示されるため、まずこれを正確に把握しましょう。
STEP 2:該当箇所を修正する
否認理由に基づいて、クリエイティブ・テキスト・LPの該当箇所を修正します。修正のポイントは以下の通りです。
- 表現の修正:断定表現を緩和(「必ず」→「多くの方が」)、NG表現の削除
- 素材の差し替え:Before/After画像の削除、著作権問題のある楽曲の差し替え
- LPの修正:広告との訴求一致、リスク表示の追加、ページ表示速度の改善
STEP 3:再審査に提出する
修正が完了したら、Ads Managerから広告を再提出します。再審査は初回と同じく通常24時間以内に完了します。なお、同じ理由で3回以上連続して否認されると、アカウント全体の信頼スコアに影響する可能性があるため、修正は慎重に行いましょう。
STEP 4:異議申し立て(アピール)
ポリシー違反ではないと確信がある場合は、審査結果画面から異議申し立てを行うことができます。申請時には以下を準備しましょう。
- ポリシー違反に該当しないと考える具体的な根拠
- 関連するエビデンス(許認可証明、出典データ、第三者機関の認証など)
- 必要に応じて、TikTokのビジネスサポートへの直接問い合わせ
審査を通りやすくするクリエイティブのコツ
UGC風のナチュラルな演出を採用する
TikTokの審査は「広告感が強すぎるコンテンツ」に対しても厳しくなる傾向があります。プロモーション色を抑え、一般ユーザーが投稿したような自然体の動画を意識しましょう。スマートフォン撮影風の画質、語りかけ口調のナレーション、TikTok標準フォント風のテロップなどが有効です。
UGC風のクリエイティブは審査通過率が高いだけでなく、ユーザーのスワイプを止める力も強く、パフォーマンス面でも優位です。
断定表現を避け、根拠を添える
「No.1」「最安」「確実」などの表現を使いたい場合は、第三者調査の出典を明記しましょう。出典がない場合は、「多くの方に選ばれています」「利用者満足度が高い」など、やわらかい表現に言い換えます。
- 数値を使う場合 →「○○調査(2025年○月)」「N=○○のアンケート結果」と出典を明記
- 効果を訴求する場合 →「※個人の感想です」ではなく、表現自体を法令の範囲内に
- 比較表現 → 具体的な比較対象と条件を明示(「当社従来品比」など)
エビデンスの表示方法を工夫する
審査担当者が確認しやすいよう、根拠となる情報は動画内テロップまたはLP上で明確に表示しましょう。テロップのフォントサイズが小さすぎたり、表示時間が短すぎたりすると、エビデンスとして認められない場合があります。
- 注意文言・免責事項 → 最低2秒以上表示、読める文字サイズを確保
- 金融商材のリスク表示 → 動画の最後のフレームだけでなく、訴求の近くに配置
- 出典情報 → テロップ内に調査機関名・調査時期を記載
入稿前チェックリスト
審査落ちを事前に防ぐために、入稿前に以下の項目を確認しましょう。
- 断定表現・最上級表現が含まれていないか
- Before/After表現や身体コンプレックスを煽る演出がないか
- 使用している楽曲・素材のライセンスは問題ないか
- 広告の訴求内容とLPの内容が一致しているか
- LPが正常に表示され、読み込み速度に問題がないか
- 業種固有の法令(薬機法・貸金業法・金商法等)に準拠しているか
- 注意文言・リスク表示が適切なサイズと秒数で表示されているか
審査対応もプロに任せる選択肢:業種ごとのNG表現を熟知したクリエイティブチームが制作すれば、審査落ちのリスクを最小限に抑えられます。ZVAでは、薬機法・貸金業法などの規制業種の案件を多数運用しており、ポリシーに準拠しつつ成果を出すクリエイティブを成果報酬型で提供しています。
まとめ
TikTok広告の審査落ちは、原因を正しく把握すれば対処可能です。誇大表現・Before/After・LP不一致といった代表的なNG要因を事前に排除し、業種別の法令・ガイドラインに準拠した表現を使うことで、審査通過率は大幅に向上します。
特に規制業種(美容・金融・医療など)では、ポリシーの細部まで理解した上でクリエイティブを制作することが重要です。審査対応に工数を取られている場合は、規制業種の運用実績が豊富な専門の代理店を活用することで、審査リスクの低減と広告パフォーマンスの両立が可能になります。